今日は南埼玉郡市柔道連盟主催の昇級審査会が春日部市立市民武道館で行われ、標記・齊藤くんが見事に1級に合格し、2月18日の昇段審査会に挑戦することになりました。
埼玉県では3級審査で受身・投技・固技の基本動作、2級・1級審査では6人リーグで試合を実施し、勝たないと合格できません。そしてようやく1級に合格しても、初段審査でも同じく6人リーグで試合を行い、そこでも勝たないと合格できません。そして試合で合格したあとに「投の形」に合格してやっと初段に昇段できるため、全国的にみてもかなり高いハードルとなっています。
しかも6人リーグの試合は体重無差別で行われるため、体の小さい者はさらに厳しい戦いを強いられます。今回、受験した齊藤くんは高校から柔道を始めて11ヶ月目、体重も60kgに満たないために、かなり厳しい戦いでした。
1級審査の試合で合格するには二通りあります。今日一発で合格するためには3勝以上勝たなければならず、一発で合格できなくても、何回も審査を受けて、こつこつ勝ち星を積み重ねていって、合計で5勝になると合格となります。
私は別の試合場で審判員をしていたためにほとんど見ることができませんでしたが、齊藤くんはよく頑張って3勝2敗で合格となりました。もっとも本人は「全勝を目指していたので悔しい」と言っています(すごい)。
私は常日頃から「初心者は柔道界の宝」と思って指導しています。春先に初心者が入部してくれば、色帯をつけてもらい、優先的に練習できるようにしています。
昔であれば初心者は道場の隅で受身ばかりをやらされていましたが、今の時代、それではせっかく入部して練習に来ても、つらさばかりが先に立ち、部活をやっているという満足感が得られません。
私は初心者には受身と並行してすぐに組み方と投技・固技を教え、私や上級生が投げられまくって、柔道の面白さを味わえるようにしています。齊藤くんもそうやって育ててきましたので、今日の合格は、私にとっても格別の喜びでした。
いよいよ2月18日は初段に挑戦します。体重は60kgに満たないために厳しい戦いとなりますが、皆様の絶大なる応援をお願いいたします♪
それともうひとつ、今日は実に嬉しい再会がありました。庄和高校OBの小島茂さんです。今は庄和町体育館で、少年柔道の指導をしておられます。
小島さんは、昭和59年4月に私が庄和高校に着任した時に入学して、初心者として柔道部に入部してきてくれました。
当時は私も22歳と若く、それはそれは厳しい練習をしていたことと思います。その時の3年生は6月に引退し、2年生はひとりもいなかったので、1年生4人でずっと練習していました。
「あの頃は本当にごめんね。今思えば厳しすぎたよね」
「いえいえ、それ以上のことを教わりましたから。こんなに柔道も好きにさせてもらいましたし」
間もなく50歳になる教え子から、嬉しい言葉をいただきました。あらためて教え子に、感謝、感謝でした♪
齊藤亮太くん、おめでとう♪
庄和高校柔道部OB・小島 茂 さん